閑静な古民家調の佇まいが特徴的な日帰り温泉。松本藩の御殿湯(藩主の浴場)として400年の歴史がある。初代藩主石川氏の末裔小口氏が代々湯守として営み、かつては旅館として営業していた。
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松本城の見学後、どうしても温泉に入りたくなった。松本といえば浅間温泉か美ヶ原温泉が有名どころ。選んだのは浅間温泉。その中でも未入湯の施設から選んだのが枇杷の湯だった。
駐車場は広く、すでに何台かの車が駐車をしている。どうやら、なかなかの人気施設らしい。周囲は木々に囲まれ、静寂な印象。建物の方に目を移すと、奥に古びた…いや歴史を感じさせる門が遠望できる。
建物の方に歩いていくと、左手に古民家調の情緒ある建物が見えてくる。かつて松本藩の御殿湯として利用された面影を色濃く感じられる。
さらに進むとはっきりと門の姿を確認できる。門に掲げられた看板には「内湯 旅館 枇杷の湯 小口」と表記がある。現在は日帰り温泉とのことだから、おそらく以前の名残。かつては旅館として営業していたことが偲ばれる。
でも入口はここではない。左手を見ると、硝子の引き戸がある建物があり、なんと蔵まである。ん~いいねぇ、この感じ。城マニアとしても、このような古(いにしえ)の雰囲気は大好物。情緒は満点に近い!
館内は縁側のある畳敷きの空間が広がり、まるで博物館のような趣き。入浴料金は900円と、ちょっと割高な気もするが、ここで帰る訳にもいかない。仕方ないっすね、館内拝観料込みだと思うことで納得させる。
そう思いながら脱衣所にたどり着いたが、ここもまた広い。もともとは旅館だけあって、かなり贅沢に空間を利用している。
大浴場と露天風呂はともに清掃状態は良く、清潔感があるのは好感触。湯口からは飲泉ができるが、温泉の利用状態は、かけ流しと循環濾過式との併用式。掲示によると加水はないが、殺菌剤としてスパクリーンを使用しているとのこと。
スパクリーンってなに?
気になってググってみると、それは塩素系薬剤とのことらしい。露骨な塩素臭を感じることはなかったが、衛生管理のため塩素添加があるのか…
もっとゆっくりしたかったが、塩素があるなら話は別。20分ほどでしっかり上がり湯をかけて浴場を後にした。
帰り際、ふと野天風呂の表示に気が付いた。野天風呂ってあったっけ?
受付で確認すると、例の門の奥に野天風呂があるとのこと。門をから蔵を抜け、石の階段を昇った先に小さな湯小屋を発見。なるほど、こっちにあったのか。
大浴場は何人かの利用者がいたが、野天風呂は貸切状態。7~8人は入れそうな湯船を独泉するのは気分がいい。これこそ御殿湯、疑似殿様の気分に浸れるというもの。意外と野天風呂は穴場なのかもしれない。
畳に縁側のある和空間。併設されたカフェなど情緒は抜群! 抜群なのだが…塩素使用があるのが残念なところ。個人的には大好きな温泉施設の部類(雰囲気や情緒)に入るだけに、塩素存在、この1点が悔やまれる。
(2017.7 更新)
住所 | 長野県松本市浅間温泉3−26−1 | TEL | 0263-46-1977 |
URL | http://www.biwanoyu.com/ | 営業時間 | 9:00~21:00 [900円] |
駐車場 | あり | 定休日 | 月曜日(祝祭日の場合は翌日) |
主な泉質 | アルカリ性単純温泉 | 温泉利用 | 源泉100%かけ流し |
浴場設備 | 大浴場・露天風呂・野天風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒あり |