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(2014)
自在館は雪深い栃尾又温泉に佇む創業400年の湯治宿。渓流沿いに滾々と湧き出るラジウム温泉が心身ともに優しく癒やしてくれる。四季折々の山の幸を盛り込んだ山家料理は質実剛健で美味。サービスクオリティは高く、リーズナブルな料金設定も良心的。
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今年も自在館に行ける! そう思うといてもたってもいられない。スノーボードを滑るついでに温泉を楽しむ…これが冬のスタイルなのだが、できるだけ早くチェックインをしたい。そう思うと午後2時半には舞子スキー場を後にして、関越自動車道を北へひた走っていた。
小出ICから国道352号(樹海ライン)にある湯ノ谷温泉郷を走り抜け、栃尾又温泉を目指す。季節は真冬の2月。除雪で積まれた雪がまるで切り通しのように道端に積もっている。大湯温泉まで来たらあと少し。細い山道を進む先に大雪に埋もれるかのように佇む栃尾又温泉の建物が見えてきた。
「あれ? 建物がきれいになっている」 雪の舞う建物を見上げると、昨年は淡い色だった壁の色が落ち着きのあるトーンに塗り直されている。後で聞いたことが、昨年の夏に30年ぶりに外壁を塗り直したとのこと。第一印象が大事なのは人間も宿も同じ。印象が良くて損することはない。
エントランスをくぐると…秘湯提灯と屋号の入った和傘、木の長イスや丸太テーブルに囲炉裏。昨年と同じノスタルジックな田舎オーラに包まれた空間が広がっている。う~ん素晴らしい!
さすがに二度目となると勝手知ったるなんとやら。余裕をもって宿を見られる。手際よくチェックインと同時に貸切風呂の予約を済ませ、ロビーでどくだみ茶と健康豆のウェルカムサービスをいただく。
マジほっこり…まるで田舎の家に遊びにきたかのような感覚になる。そんな嬉しい錯覚を宿全体で演出してくれる。幾度となく訪れても飽きのこないホッとする空間が広がっている。それにしてもこの健康豆、クセになるんだよねぇ。
お茶をいただいた後、お土産処の端にある館内着コーナーにある作務衣をカゴに入れ、部屋へと上がる。
今回予約した部屋は2階にある6帖(トイレ付き)の和室。本当は料金の安いトイレなしの部屋にしたかったのだが、残念ながら満室。ちょっと高いが、その分る楽しめればいい(ことにしよう!)。
部屋を見渡すと、幸運なことに部屋は角部屋である。窓を開けると、景色は完全に雪化粧。窓下を見下ろすと雪に埋もれる「したの湯」が見える。なるほど、したの湯の位置はここなんだね。早速、作務衣に着替え、まずは「したの湯」へ。
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やはり「したの湯」はいい。何人もの人が、薄暗い中何も言葉を発せずじっとしている。この瞑想時間が実に堪らない。ところどころ寝落ちする快適さ。一度味わったら病みつきになる心地よさである。夕食30分前まで瞑想世界にいた後は「うさぎの湯」に移動。ぬる湯だとさすがに寒い。「うさぎの湯」でギリギリまで温まる。
夕食は食堂「山蕗」でいただく。詳細は「料理」ページにあるので割愛するが、相も変わらず山の幸満載の山家料理。山の宿はこうでなくてはいけない。新潟牛と岩魚の炭火焼きと魚沼産コシヒカリも変わらず美味い。地産地消バンザーイ。
部屋に戻り、本日2回目の「したの湯」へ。何度入っても素晴らしい。まったく飽きがこない。こういうのを名湯というのだろう。噛めば噛むほど味が出る…スルメみたいなものか?
「したの湯」の後は「たぬきの湯」の貸切時間。湯量豊富な温泉を独り占め。返す刀で「うけづの湯」で冷たい空気と温泉を独り占め。そしてラストは「したの湯」でフィナーレを迎える。したの湯→うさぎの湯→夕食→したの湯→たぬきの湯→うづけの湯→したの湯と、しめて4時間30分。チェックインから夕食を挟んで23時まで湯めぐり三昧。う~む、ほとんど部屋にいないじゃないか。
さすがに部屋に戻ると程なく撃沈。爆睡に入った。まさにフロ・メシ・寝るとはこのこと。もし結婚していたら、間違いなく愛想尽かされるだろうな…
次の朝、またも5時に起き出し「うえの湯」へ。昨年果たせなかった一番風呂、今年こそリベンジだ。気合いを入れて起きだした甲斐あってか、見事に一番風呂達成。ぬる湯で2時間ほど寝落ち入浴した後、「たぬきの湯」で目を覚まし、腹が減ったので朝食に向かう(ほぼダメ人間っ)
朝食も食堂「山蕗」でいただく。最初にサラダ2杯しっかり食べて、アジの干物にかぶりつく。そして待ちに待ったラジウム納豆。練りに練って魚沼産コシヒカリの上にパイルダーオン! これがまた目茶苦茶美味い。もっと食べたいが、ここで押さえないと元の木阿弥。お米は1杯でガマン。でも豆乳は2杯しっかり飲んだのはいうまでもない。
コーヒーブレイクの後、部屋に戻り出発の準備をする。名残惜しいがスキー場が待っている。今年のセレモニーがひとつ終わった感じ。こりゃ毎年来んとダメだな。また来年、ぜひ訪れたいっ。
(2015.9 更新)
住所 | 新潟県魚沼市栃尾又温泉 | TEL | 025-795-2211 |
URL | http://www.jizaikan.jp | IN:OUT | 13:00 : 11:00 |
宿泊料金 | 11,280円~ [本館 2名利用 1泊2食付] | 立寄入浴 | 不可 |
客室数 | 和室 28 (本館23 旧館5)特別室 1 | 食事場所 | 夕:食事処「野草庵」 または 食堂「山蕗」 朝:食堂「山蕗」 |
駐車場 | あり | 定休日 | - |
主な泉質 | 単純放射能泉・単純弱放射能泉 | 温泉利用 | 源泉100%かけ流し (あつ湯のみ循環あり) |
浴場設備 | 大浴場(共用外湯)「うえの湯」「したの湯」・貸切風呂「たぬきの湯」「うさぎの湯」・貸切露天風呂「うけづの湯」 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし (あつ湯のみ塩素添加あり) |