静岡の温泉といえば伊豆。伊豆は半島全体が温泉の宝庫である。首都圏からのアクセスもよく、鉄道で繋がる東伊豆(熱海・伊東・熱川・稲取など)、南伊豆(下田・蓮台寺・下賀茂など)、中伊豆(修善寺・伊豆長岡など)はもとより、西伊豆(堂ヶ島・土肥・松崎など)も人気が高い。
伊豆観光でいちばんの問題は交通渋滞。夏の東伊豆、国道135号線(特に伊東~真鶴~小田原)は大混雑必至。そんな時、迂回路になるのが伊豆スカイラインとターンパイク箱根。有料だが海岸線をトロトロ進むより、いち早く小田原に抜けることができる。(網代での釣行で実証済み)
また国道414号線を利用して、河津から天城越えで伊豆市から三島に抜ける別ルートもある。「急がば回れ」の格言もあるので、臨機応変に利用して渋滞を回避したい。
静岡の名物(食材・料理)
伊勢海老、金目鯛、タカアシガニ、マグロ、桜エビ、アジ(干物)、うなぎ(鰻丼)、山葵、静岡おでん、浜松餃子、げんなり寿司、富士宮やきそば、ところてんなど。
温泉リスト
東伊豆
古代からその存在が知られ、飛鳥時代の「伊豆国風土記」にも登場する。江戸時代、徳川家康が好んで入浴したという記録が残る。
南熱海温泉とも呼ばれ、網代漁港周辺に湧き出す。最大の魅力は新鮮な魚介類と干物を堪能できること。静かな環境が保たれている穴場温泉。
開湯は平安時代に遡る。明治以降多くの文人が訪れ、現在も歓楽的要素が残る。国内第五位の湧出量を誇り、多くのホテル・旅館が軒を連ね、共同浴場は10軒もある。
有数のリゾート地、伊豆高原に湧き出す。デザイナーズ宿や洒落たペンション、カフェ・レストランなどの飲食店や物販店も多く、年代を問わず人気の高さを誇る。
海と山、自然に囲まれた穴場温泉。宿は相模灘を見渡すオーシャンビュー。漁港には公共露天風呂の「磯の湯」がある。
相模灘を見渡すオーシャンビュー。海岸には「黒根岩風呂」があり、アメリカの見える露天風呂のキャッチフレーズがユニーク。北川は「ほっかわ」と発音する。
室町時代に太田道灌によって発見されたとされる。源泉湧出温度は約100℃と高温のため、温泉熱を利用した熱川バナナワニ園がある。夏は海水浴客で賑わう。
南熱川温泉とも呼ばれる穴場温泉。歓楽的な熱川温泉と比べ、静かな雰囲気を保ち保養に最適。釣り場としても人気が高く、白田川を挟んで白田温泉がある。
昭和31年に開湯。金目鯛の水揚げ高が日本一を誇る稲取魚港がある。川津桜で有名な川津も近く、夏は海水浴、季節ごとの祭りも楽しめる。
河津温泉郷は河津町にある河津浜・今井浜・谷津・峰・湯ヶ野・大滝・七滝温泉の総称。ひと足早い春を告げる河津桜が有名。夏には多くの海水浴客で賑わう。
南伊豆
室町時代に開湯。当初は湯治場として利用された。源泉井から温泉の湯気が立ち上る光景は、温泉情緒にあふれる。
下田温泉のひとつ。奈良時代に行基により発見されたとされ、下田の奥座敷とも呼ばれる。吉田松陰がアメリカ密航前に潜伏したことでも知られる。
下田温泉は下田市内にある蓮台寺・河内・白浜・観音温泉の総称。ペリー来航にまつわる史跡や寺社が点在。夏は海水浴客で賑わいを見せる。
伊豆半島の最南端、弓のような白浜が続く海岸沿いにある。温暖で日本の渚百選に選ばれるほど美しい景観。夏は海水浴客で賑わいを見せる。
西伊豆
静かな漁港に湧き出す穴場温泉。名物「高足ガニ」など、戸田港から水揚げされる新鮮な海の幸が堪能できる。夏は海水浴客に人気。戸田と書いて「へだ」と発音する。
江戸時代に土肥金山発掘の際に湧出。坑道跡が人気観光スポット。駿河湾越しに望む富士山と茜色に染まる夕日は美しく、夏は多くの海水浴客が訪れる。
トンボロ現象が見られる三四郎島と、海岸の絶景が魅力的な観光地。西伊豆町は「日本の夕陽百選」に選ばれ、海に沈む夕陽が美しい。
昭和38年に開湯。春は那賀川沿いの桜並木が有名で、1200本もの桜が咲き誇る。夏は多くの海水浴客で賑わいをみせる。
素朴な漁師町にある穴場温泉。夏は海水浴客に人気で、無料で利用できる足湯や露天風呂がある。「世界でいちばん富士山がきれいに見える町」と謳っている。
中伊豆
源氏山を挟み東西にあった古奈温泉と長岡温泉が合併して誕生。古奈地区の開湯は1300年前に遡り、源頼朝も入浴したという。今でも歓楽的要素が残る。
平安時代に弘法大師が独鈷を突いて温泉が湧き出たとされ、伊豆で最も歴史が古い。源氏ゆかりの地として鎌倉幕府二代将軍、源頼家に関する史跡が多い。
狩野川の渓谷沿いに湧き出す。文豪川端康成が「伊豆の踊子」を執筆。多くの文人に愛された。古くから親しまれる共同浴場「河鹿の湯」がある。