温泉新選組 > 新潟の温泉 > 五十沢温泉 > 五十沢温泉ゆもとかん 2014
五十沢温泉ゆもとかんは懐かしき昭和レトロの面影を残す温泉宿。最大の特徴は源泉100%かけ流し温泉。良質な温泉とリーズナブルな料金。スキー宿としても立地条件もよく、日帰り温泉としても最適。
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温泉好き…というか温泉ソムリエとして、スキー宿(正確にはスノーボード宿だが)に泊まるにも、できれば源泉かけ流し温泉のある宿に泊まりたい。さらに付け加えるならば、民宿やペンションよりも温泉宿(旅館)に泊まりたい。
しかし週末の温泉宿は大概高い!(これが財布に痛い…)
新潟の湯沢・南魚沼周辺で、できるだけリーズナブルに泊まれる宿はないかと探した宿が「五十沢温泉ゆもとかん」である。じゃらんの口コミなど、事前情報を集めたところ、どうやら温泉は素晴らしいようだ。
「温泉よければすべてよし!」
これが私が温泉宿を選ぶ基準。というか最低ライン。ここから宿選びの肉付けが始まる。これで料理や雰囲気がよければ尚よし。期待と不安を感じながら…というか過度の期待は抑えて、週末を待った。
そして週末、この日は上越国際スキー場にいた。スケールの大きい上越国際スキー場はお気に入りのスキー場のひとつ。ちょっと混むのが難点だが、エリア奥に行けば自由気ままに滑ることができる。昼メシをガマンして滑り続けること6時間あまり…ついに太ももが限界。もうだめだぁ~!
そうとなれば変わり身の早さには自信がある。即座に撤収を開始して、宿へと向かう。五十沢温泉は上越国際スキー場から距離にして15km、車なら20分ほどで着く。目の前ではないが割と近い。
国道から県道を抜け、集落の中を走る。「民家に囲まれた温泉宿だろうか?」と思った矢先、五十沢温泉の看板を発見。抜け道のような木立が立ち並ぶ細い道の先に、広い駐車場と建物が見えてきた。
建物の第一印象は、ひと昔前の昭和の宿という趣き。大きな温泉マーク♨が一際目立つ。垢抜けた印象はないが、昭和世代としてはどことなく懐かしい。広い駐車場にはかなりの台数の車が駐まっている。まだ16時過ぎだというのに結構人気があるらしい。
中に入ると…とにかくエントランスホールが広い。一見すると、過剰とも思える広い空間には多くのソファが置かれ、窓際には囲炉裏スペースがあり、「団体様でも大丈夫でさぁ」という感じ。
パブリックとしては売店と宴会場のほか、卓球コーナーと駐車場にはスナックもあり、昭和世代として、垢抜けていない感じがちょっと懐かしい。館内にはお香が焚かれ、耳をすませば、民謡というか演歌のような曲が流れている。
うん、やはり昭和っぽい(苦笑)
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チェックインをすませ、部屋に向かうが、廊下にいくつか写真パネルが飾ってある。見たところ、仲村トオルと中越典子の写真。どうやら撮影風景らしい。(後で調べたところ、2003年NHK連続テレビ小説「こころ」の撮影)中越典子が若くてカワイイ。
数年前、スタジオ収録で拝見したときキレイで美人という印象だっただけに、女優さんは変わるねぇ。(実はNHK BSプレミアムで放送された熱中スタジアムという番組の温泉特集の収録に、いち温泉ファンとして参加したことがあるのだ!)
それはさておき…今回の部屋は8帖の和室(トイレ付き)。宿泊料金で部屋と料理のグレードがかわり、8,000円から利用できるが、今回はちょっとだけグレードアップして12,000円コース。だからということではないだろうが、きれいに掃除も行き届き、いい感じの部屋である。
お茶を飲んだあと、早速浴衣に着替え、まずは内風呂に向かう。内風呂はちょっとレトロなタイル調。情緒はないが、清潔感はある。湯口からはジャバジャバと温泉が注がれ、湯量豊富。シャワーからも温泉がでてくる贅沢さ。う~ん素晴らしい!
次は岩風呂と露天風呂。実は五十沢温泉の岩風呂と露天風呂は混浴。混浴というと邪なヤロウがいるかもしれないが、温泉は神聖な場所。邪悪なココロは封印せんといかんとです!
岩風呂は巨石を配し、まるで広い洞窟風呂のような趣き。天井まで石張りだったら、完全に鍾乳洞という感じ。脱衣所からの出入口こそ別になっているが、衝立はあるものの、中は完全に一緒。夫婦やカップルにはいいが、邪男(よこしまおとこ)にとっては小躍りしそうな環境だろう。(あっしは違うざんすよ!)
露天風呂の出入口は2ヶ所。男性側と女性側それぞれにあり、大露天風呂と小露天風呂に出ることができる。露天風呂はこれまた広く、まさに爽快そのもの。湯滝からは贅沢なまでに源泉が注がれ、湯量豊富なことこのうえなし。温度も内風呂と岩風呂よりもぬるめの適温。深深と降り積もる雪の中で雪見風呂と洒落込む。こりゃええわぁ~
温泉を堪能した後は夕食の時間。夕食は上げ膳据え膳、部屋出しなのが嬉しい。料理は温泉宿らしい会席料理。品目は13品、料金の割にボリュームがあが、天麩羅などは冷たくなっているので、できれば温かいうちに欲しいところ。でもお米は南魚沼産コシヒカリ。やはりコレは美味い。
食後の小休憩のあと、することはひとつ。温泉漬けにほかならない。相変わらず雪が降り積もる中、数時間、雪見露天を満喫。ここでしか味わえない珠玉の時間が過ぎてゆく…。
次の朝はちょっとゆっくり。とはいっても6時には起きだし、内風呂・岩風呂・露天風呂とはしご湯。朝風呂はとても清々しい。しかし過度の長風呂は禁物。そのことを身をもって思い知る。
風呂から上がり、落ちたタオルを拾おうとしゃがんだのが悪かったようで、意識が急に朦朧となり、視野がぼやけまさに失神寸前。さらに手は痺れ、のどは痛くなる有様。ベンチに腰掛けなんとか凌いだが、これは大きな教訓。
どうやら岩風呂で長湯していたら完全にのぼせてしまったらしい。「もう若くない、無理するな!」ということだろう。少し休んだら復活したのは幸い、倒れたらシャレにならない。本当に気をつけよう。
小休憩後、朝食のために1階の広間に行く。テーブルを見て「ん?」と思ったが、素泊と朝食付きプランとの差額は500円ほど。つまり500円朝食と考えれば、妥当なところか。腹一杯、南魚沼産コシヒカリを食べられれば文句はない。
部屋に戻り、スノーボードの用意を整え、チェックアウト。すると最後の最後に粋な計らいが待っていた。どうやら宿泊者はスキー帰りの入浴がサービスになるらしい。料金以上にお得な感じ。さて、今日は石打丸山で滑るかな!
それから約2ヶ月後の4月中旬、かぐらスキー場で2013-14シーズンの滑り納め。そして最後の締め温泉として五十沢温泉に日帰り入浴で訪れた。日曜の夕方のためか、駐車場は閑散としている。日帰り入浴は500円。そう考えると安い。
帳場で車のカギを預けると、女将らしき人から「はいよっ!」と豪快な返事が返ってくる。面白いというか、何だか嬉しくなってくるじゃないか。一度泊まったことがあるだけに、勝手知ったる何とやら…迷うことなく風呂場へ直行する。
まず岩風呂でじっくり温まった後、ほぼ貸切状態で露天風呂を独り占め。夕暮れの空には月が浮かんでいる。先日は雪見風呂だったが、今日は月見風呂ときたもんだ。あ~極楽極楽。滑り疲れも癒されるというものだ…
帰りに帳場で「○○ですけど、車のカギを…」と言ったところ、またしても女将さんとおぼしき人から「はいよっ!」のかけ声。いいねぇ、このユルさ。こういうの好きだわ。こりゃ~また来んといかんな!
(2015.8 更新)
住所 | 新潟県南魚沼市宮17-4 | TEL | 025-774-2876 |
URL | http://www.ikazawaonsen.com | IN:OUT | 14:00 : 10:00 |
宿泊料金 | 8,000円~(消費税・入湯税別) | 立寄入浴 | 700円 |
客室数 | 和室 46 和洋室 4 | 食事場所 | 夕食 部屋 / 朝食 広間 |
駐車場 | あり | 送迎 | JR上越線 六日町駅より送迎あり(要事前連絡) |
主な泉質 | アルカリ性単純温泉 | 温泉利用 | 源泉100%かけ流し |
浴場設備 | 大浴場・混浴岩風呂・混浴露天風呂・女性専用露天風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし |