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浴場はサウナのある大浴場と露天風呂がある。大きな施設らしく、ゆったりとした広さ。自家源泉から湧き出す温泉で満たされた湯船は湯量豊富である。露天風呂は相模灘を見渡す展望風呂。海の温泉の醍醐味を存分に味わえる。
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まさに大浴場と表現するにふさわしく、開放的な空間が広がる。大きさはなんと30坪以上。ヘタをすると都心の一戸建住宅の敷地面積より広い。
海側はガラス張りで、洗い場のスペースも広くシャワーの数も多い。規模の大きい旅館ならでは、まさに「大浴場らしい大浴場」である。
浴槽や床は上品な石張り。照明などは今風ではないが、築25年以上も経過しているとはとても思えないほど、清掃が行き届き清潔感がある。その点は「さすが」としか言いようがない。
建物の海側の敷地内に自家源泉を所有し、引湯距離が短い。浴槽の中ほどには温泉が湧き出す湧出口があり、そこからジャブジャブと温泉が湧き出している。浴槽の縁をみると、温泉がまるで紋様のように外にオーバーフローする光景が見られる。
それはまぎれもない源泉かけ流しの証明だが、浴槽サイズが大きいためにゴミなどを除去する循環濾過装置を使用するため、「かけ流し循環併用式」になる。
また衛生管理のため塩素系薬剤は使用しているが、温泉水からは塩素臭は感じられず、塩化物泉の特徴である塩味臭が微かに臭う。塩素の添加量もさほど多くないようで、温泉本来の良さを感じられる。
化粧台や脱衣スペースも広く、無料のマッサージチェアもあり、ある意味とても贅沢な造りである。そして何よりも驚くのが、浴室係のスタッフがスリッパを丁寧に拭いていること。
確かに気にしない人は気にしないが、気にする人は気にする。だれが履いたか分からないスリッパを履く不愉快さを和らげてくれる。こんなところでも細やかなおもてなしを感じた。
湯上り処では夜は「漬物」、朝は「味噌汁」の無料サービスがある。自然と体が欲しているからだろうか、汗をかいた後に摂るしょっぱいものが本当に美味い。
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露天風呂は相模灘を見渡す絶景の展望露天風呂。大浴場と繋がる扉を開けた瞬間から、潮の香りが鼻腔をくすぐる。湯船はふんだんに岩を並べ、足元には石が敷き詰められている。
温泉の温度は大浴場よりも少し熱い。外気による温度低下に配慮しているようで、注湯比率も多いのだろう。また深さが浅い場所もあり、寝湯スペースに最適。時間の経過を忘れるほど快適である。
客室と同じく露天風呂も南向き。かろうじて日の出は見えないが、左の海原から朝日が昇り、昼は正面に太陽が見え、夕暮れになると右手にある岬越しに、きれいな夕焼けが見える。
やがて日が落ちると辺りは急速に暗くなり、夜の帳が覆い隠す。時間帯で様々な顔を見せてくれる。