温泉新選組 > 群馬の温泉 > 草津温泉 > 草津舘 2008
草津舘は草津温泉の湯畑と白旗源泉の目の前にある木造3階建の温泉宿。一番の魅力は敷地内から湧き出す自家源泉の若の湯と草津最古の白旗源泉2つの源泉に入湯できること。温泉通も唸らせる極上温泉が待っている。
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草津舘、小さな木造三階建ての宿。白旗源泉の前に建つこの宿のことは以前から気になっていた。草津温泉の一等立地、いや特等ともいえる場所にある宿。絶ぇ~対にィ温泉は極上に違いないと睨んでいた。
そしてついに泊まる機会が訪れる。冬の草津でスキー場に行かず温泉三昧。温泉マニアだからこそできる芸当かもしれないが、仕事のストレス発散も兼ねて草津にやってきたのであった。
この日は7ヶ所も温泉めぐりをしたおかげでもうフラフラ。その挙句、下戸のくせに夕食時にビールを注文。すると夜の7時頃に眠くなる体たらく。夕食後、半分気絶状態で部屋に戻ると布団が敷いてある。でもここでまともに寝ないのが気持ちいい。あえて炬燵でうたた寝を楽しむ。この瞬間がたまらない。
夜中無性に温泉に入りたくなった。こういうときは我慢は不要。飛び起きるように床から這い出す。浴室の扉を開けると、鼻孔に流れ込む硫黄の匂い。夜の入湯もまた格別だ。静かな空間に響くのは、こんこんと注ぐお湯の音色だけ…。
白濁した白旗源泉の湯に身を沈めると無意識に満面の笑みがが浮かぶ。無意識にこんな表情をするのは久方ぶりだ。「とても素晴らしい!」大好きな白旗の湯をこんなにも堪能できることは無上の喜びである。
さらに若の湯源泉の湯もとてもいい。まるで切れ味の鋭い刀を思わせるような切れ味があり、丸い感触のある白旗源泉とは全く違う感覚の源泉だ。温泉分析書を見ると成分的にはほぼ同じなので、お湯の鮮によってかくも性格が違う温泉になるとは全く不思議なものだと感心する。
部屋に戻り火照った体を冷ましながら、次の温泉旅行の構想を練る。これぞ至福の瞬間だ。こうしていると、自分が温泉宿に何を求めているのかをはっきりと自覚できる。「温泉の質」これが一番重要だということを再認識する。
「部屋」「料理」そして「情緒」は確かに大切だろう。温泉宿というものは、トータルに評価するものだから当然といえば当然だ。でも宿の冠に上に「温泉」と付くことを忘れてはならない。
温泉そのものを蔑にする宿は決して「温泉宿」ではない。そんなことを改めて考えさせられた。
次の朝目覚めると、外は一面の銀世界。眠った体を起こすために朝風呂に行く。眠った体を熱い湯に浸すと徐々に体が覚醒していく。目を閉じても頭の中はすっきりしてきたようだ。名残を惜しみつつ湯から上がった時に、この草津舘の欠点を見つけた。それはあまりの快適さについのぼせてしまうことだ。
派手なサービスがあるわけではないが、小さな宿ならではの親切さがとても嬉しい。草津宿泊の定宿にしたい!
(2015.9 更新)
住所 | 群馬県吾妻郡草津町草津甲419 | TEL | 0279-88-2027 |
URL | http://www21.cx/932-kan/ | IN:OUT | 14:00 : 10:00 |
宿泊料金 | 16,800円 (入湯税150円別) [今回宿泊時] | 立寄入浴 | 10:00~15:00 [800円] |
客室数 | 和室 9 | 食事場所 | 食事処 |
駐車場 | あり | 定休日 | なし |
主な泉質 | 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型) | 温泉利用 | 源泉100%かけ流し |
浴場設備 | 内風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし |