温泉新選組 > 群馬の温泉 > 法師温泉 > 長寿館 2005
(2005)
長寿館は温泉宿が温泉宿であるために何が大事なのだろうかと、温泉宿の原点をを考えさせてくれる。帳場に入った瞬間からその宿の虜になってしまうほど鄙びパワーを発散、時空を超えて古き日本の空間に導いてくれる。
※ 下記 マークをクリックで、画像テキストを表示
宿は法師温泉の一軒宿。玄関のある本館は明治8年、大浴場『法師乃湯』がある湯殿は明治28年に建築された。内部は随時改装や補修をしているが、外観及び建物主要部の柱・梁などが往時を偲ばせる。
歴史と時代を感じる木造の館内は、時間を超えたものが持つ「ノスタルジー」を彷彿とさせる。飴色のような木の光沢は、時間の経過でしか表現できない歴史の生き証人である。天井に吊るされたランプは今は使っていないようだが、電気が通るまでの間、館内を優しい光で包んでいたのだろう。
秘湯の宿らしく余分な娯楽設備はない。でもない方がいい。何故ならば長寿館に娯楽設備は似合わないからだ。静かな環境と極上の温泉があればいい。それだけでいい。そう思える宿である。
帳場にある囲炉裏がとてもよいオーラを放っている。天井を見てびっくりした。長年のススが付着して、真っ黒だ。これも一朝一夕にはできない歴史の積み重ね。館内は本当にタイムカプセルのようである。
宿全体の雰囲気・情緒も大事なことだが、何よりも、ここには温泉宿にとって一番大事な財産である素晴しい温泉がある。源泉が湯船の直下2mから湧き出る「法師乃湯」は、湧き出たそのままの湯に劣化することなく触れることができる。足元湧出の源泉100%かけ流し本物の温泉が満ちあふれる数少ない湯船である。
この「法師乃湯があまりに素晴しくて、もったいないことに「玉城乃湯」の露天風呂には入らなかったほど、ほとんど「法師乃湯」で時間を過ごしてしまった。
後日談だが、この「法師乃湯」に入りすぎた結果、どうしてもこの「法師乃湯」と比べてしまい…入浴意欲が相当に低下。湯巡りに支障がでる程だった。
一番の収穫は、今回の宿泊では日本の温泉宿の原点それがこの法師温泉「長寿館」にはある…と確信できる体験ができたこと。何回でも訪れたい温泉宿である。
(2015.8 更新)
住所 | 群馬県利根郡みなかみ町永井650 | TEL | 0278-66-0005 |
URL | http://www.hoshi-onsen.com/ | IN:OUT | 15:00 : 10:30 |
宿泊料金 | 14,850円~ [2名利用 1泊2食付] | 立寄入浴 | 10:30~13:30 [1,000円] |
客室数 | 和室 37 | 食事場所 | 部屋出し・広間(4名以上) |
駐車場 | あり | 送迎 | - |
主な泉質 | カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉 | 温泉利用 | 法師乃湯・長寿乃湯 源泉100%かけ流し 玉城乃湯 かけ流し循環併用 |
浴場設備 | 大浴場・内風呂・露天風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし |